この記事では、かぎ針編みの編地をきれいに仕上げるための平編み・輪編みの糸始末の仕方などを解説していきます。
編んだはいいものの、糸の処理はどうすればいいのか。自己流で始末するのも有りですが、せっかく頑張って編んだ作品です!糸処理もきれいにして納得いく作品に仕上げたいものですね。
ここで正しい糸始末の仕方を覚え素敵な作品づくりをしていきましょう♫
かぎ針編みの平編み とじ針できれいに糸始末するには?
きれいに編み上げた編地は仕上げもきれいにして終わらせたいですね。
ここでは、編地に残った糸をきれいに処理する糸始末の仕方について詳しく解説していきます。
まずは平編みの編地の糸始末の仕方です。
編地をとじ針ですくう時は、オモテに糸がひびかないようにウラ目だけをすくいます
編み終わり
○1目めに引き抜き編みをし糸端を15cmほど残して切り、とじ針に通しておきます
編地をウラに返し、①1目めの細編みの足にとじ針入れ糸を通します。
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②となりの細編みの足にとじ針を入れ糸を通します。
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③1段下の細編みの足に2目一緒にとじ針を入れ糸を通します。
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残り糸を通しカットします。
○1目めに引き抜き編みをし糸端を15cmほど残して切り、とじ針に通しておきます
編地をウラに返し、①立上りのくさり編み3目めにとじ針を入れ糸を通します。
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②となりの長編みの足にとじ針を入れ、縦に糸を通します。
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下の長編みの足にとじ針を③縦に下向きに入れ、糸を通します。
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残り糸を通しカットします。
編み始め
○編み始めの糸端をとじ針に通しておきます
①細編みの足にとじ針を入れ糸を通します。
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そのまま②となりの細編みの足にとじ針を入れ、糸を通します。
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③となりの細編みの頭とその上の細編みの足をとじ針で一緒にすくい、糸を通します。
残りの糸をカットします。
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編み終わり・編み始めの糸をきれいに処理できました☆
○編み始めの糸端をとじ針に通しておきます
①長編みの足にとじ針を入れ糸を通します。
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②となりの長編みの足にとじ針を入れ糸を通し、③そのまま上方向にとじ針を入れます。
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続けて④上段の長編みの足にとじ針を入れ糸を通します。
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残りの糸をカットします。
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編み終わり・編み始めの糸をきれいに処理できました☆
かぎ針編みの輪編み とじ針できれいに糸始末☆平編みとはどう違う?
平編みの編地の糸処理をきれいに始末していく方法をご紹介しましたが、輪編みでの編地の場合は若干違いがあります。
ここでは輪編みの編地をきれいに糸始末する方法を解説していきます。
編地をとじ針ですくう時は、オモテに糸がひびかないようにウラ目だけをすくいます
編み終わり
○1目めに引き抜き編みをし糸端を15cmほど残して切り、とじ針に糸を通しておきます
1目の細編みの頭に向こう側半目からとじ針を入れて糸を引き出します。
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引き抜き編みを引き抜いた目に戻り、とじ針を向こう側半目に入れ糸を通します。
この時あまり強く糸を引かないように注意し、他の頭の目と同じ大きさになるようにします
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引き抜いた箇所が新たなくさり編みできれいにつながっています(チェーンつなぎ)
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編地を裏に返し、最終段の目を1目すくい糸を通します。
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となりの目②に、始めに糸を入れた方向①に向かってとじ針を入れ糸を通します。
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残った糸を切ります。
○引き抜き編みをしないままの状態で糸端を15cmほど残して切り、糸を引き抜きとじ針に通しておきます(1目めとはつながっていない状態)
2目の長編みの頭(1目めにあたる立上り目はとばす)に向こう側半目からとじ針を入れて糸を引き出します。
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引き抜き編みを引き抜いた目に戻り、とじ針を向こう側半目に入れ糸を通します。
この時あまり強く糸を引かないように注意し、他の頭の目と同じ大きさになるようにします。
引き抜いた箇所が新たなくさり編みできれいにつながっています(チェーンつなぎ)
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編地をウラに返し、1目めの立上り目のくさり編み3目めにとじ針を入れ、そのまま2目めの長編みの足まで糸を通します。
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長編みの足に縦にとじ針を入れ糸を通します。
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となりの長編みの足にとじ針を戻るように縦に入れ、糸を通します。
残り糸をカットします。
編み始め
○編み始めの糸をとじ針に通しておきます
編地をウラに返し1段めの細編みの頭にとじ針を通します。
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となりの目にとじ針を①に戻るように入れます。
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となりの目にとじ針を②に戻るように入れます。
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残りの糸をカットします。
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編み終わり・編み始めの糸をきれいに処理できました☆
○編み始めの糸をとじ針に通しておきます
編地をウラに返し、1段めの長編みの足をとじ針ですくえる目数分すくい糸を通します。
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糸を通したら、その糸が出た箇所に③再度とじ針を入れすくえる目数分すくい糸を通します。
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繰り返し④ とじ針を入れすくえる目数分すくい糸を通し、1周り糸を通します。
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④で出た箇所のとなりの長編みの足を④方向にすくい⑤とじ針を数目まとめて入れ、残りの糸をカットします。
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編み終わり・編み始めの糸をきれいに処理できました☆
かぎ針編みの編地 とじ針を使わず楽ちんに糸始末☆
編み終わりに処理する糸が、編み始め・編み終わりと2箇所しかない時はとじ針で糸始末していくのは面倒ではないのですが、モチーフつなぎの作品や、色替えのある作品・糸足しがある大判の作品などは編み終わりに一斉に糸始末をしていくのは面倒になる場合もありますね。
そんな時に役立つ編みながら糸始末する方法を解説していきます!
輪編み
○”わ”の作り目で細編み6目編み、2段めは「2目編み入れる」を6目全てに編んでいきます。
くさり編み1目で立上り前段の目に細編みを編みます。
この時、裏側から編み始めの糸を前段の目の位置に合わせ、前段の頭をすくう時一緒にすくい細編みを編みます。(編み始めの糸を編みくるむ)
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裏側からみると細編みの足部分に編み始めの糸が編み込まれているのが分かります
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次の目も同様に編みくるみながら細編みを編みます。
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6目まで編みくるみながら編み、1目めの細編みの頭に引き抜き編みをしました。
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残りの糸をカットし、糸始末が完了です。
続いて3段めを編んでいきます。
○”わ”の作り目で長編み16目編み、2段めは「2目編み入れる」を16目全てに編んでいきます。
くさり編み3目で立上り前段の目に長編みを編みます。
この時、裏側から編み始めの糸を前段の目の位置に合わせ、前段の頭をすくう時一緒にすくいます。(長編み1回引き抜き)
続けて長編み2回引き抜きをします。
かぎ針に編み始めの糸をかけ、その糸をくぐり抜けながら長編み3回引き抜きをします。(編み始めの糸を編みくるむ)
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編み始めの糸を編みくるみながら「長編み2目編み入れる」が編めました。
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○次の目も同様に編みくるみながら長編みを編みます。
編み始めの糸は編む糸の手前にある状態で編地の裏側にまわしておきます。
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そのまま長編み1回・2回の引き抜きをします。
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かぎ針に編地の裏側に回していた編み始めの糸をかけ、その糸をくぐり抜けながら長編み3回引き抜きをします。
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繰り返し6目まで編みくるみながら編みます。
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7目以降は普通に長編みを編み、最終目まで編みます。
編み始めの糸が長編みの頭の裏側に編み込まれています。
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残りの糸をカットし、糸始末が完了しました。
○くさり編み6目・輪の作り目から細編み12目で編み始める
くさり編み1目で立上り、編み始めの糸を編地の裏側から立ち上がり目の位置まで持っていきます。
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作り目と編み始めの糸を束にとり細編みを編みます。
これで編み始めの糸を編みくるむことができました。
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次も同じように作り目と編み始めの糸を束にとり細編みを編みます。
2目めの細編みが編めました。
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残りの10目も同様に編みくるみながら細編みを編みます。
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1目めの細編みの頭に引き抜き編みをします。
「おもて」「うら」の状態
編み始めの糸がきれいにかくれています
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残り糸をカットしたら編み始めの糸の糸処理完了です。
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その後は普通に編んでいきます。
平編みで糸足しをした場合(色替えも同様)
○細編み8目の平編み5段めの1目めから糸を足していきます
段の1目めから糸を足す場合は、1つ下の段の最終目・細編みの途中(この場合は4段めの8目め・細編みの途中)から糸をたしていきます
細編みの1回目の引き抜きの状態で糸を足していきます。
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新しく足す糸を引き抜き、細編みを完成させます。
この時、細編みの目がとなりの目と均一になるように調節しながら元の糸を引きます。
分かりやすいように糸の色を変えていますが、色替えして編む時も同じです
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立ち上がり目のくさり編みを編みます。
まず、元の糸をかぎ針にかけ、糸を引き抜く時に元の糸をくぐらせながらくさり編みを編みます。
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編地をうら返し細編みを編みます。(5段・1目め)
裏側から元の糸と糸端を前段の頭にそろえておき、前段の頭と2本の糸を束にとり細編みを編みます。
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次の前段の頭にも2本の糸をそわせ、束にとり細編みを編みます。
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同じように繰り返し編み6目めまで編みました。
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2本の糸を裏側にわたし、7目めは2本の糸を編みくるまず普通に細編みを編みます。
8目め(最終目)まで編めました。
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うらに返し編みくるんだ2本の糸をカットします。
糸を編みくるむ目数は使用する糸の太さにもよりますが、4目以上あったほうがいいでしょう
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2本の糸がきれいに編みくるまれて糸処理が完了しました。
次の段を編んでいきます。
今回は細編みで解説しましたが、長編みでの解説はこちらを参照してください。
○細編み8目の平編み4段め4目めから糸を足していきます
目の途中から糸を足す場合は、1つ前の目の細編みの途中(この場合は4段めの3目め・細編みの途中)から糸をたしていきます
細編みの1回目の引き抜きの状態で糸を足していきます。
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新しく足す糸を引き抜き、細編みを完成させます。
この時、細編みの目がとなりの目と均一になるように調節しながら元の糸を引きます。
分かりやすいように糸の色を替えていますが、色替えして編む時も同じです
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裏側から元の糸と糸端を前段の頭にそろえておき、前段の頭と2本の糸を束にとり細編みを編みます。(2本の糸編みくるむ)
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同じように2本の糸を編み編みくるみながら5目めを編みます。
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繰り返し7目めまで編んだら2本の糸を編地の裏側にわたし8目め(最終目)は普通に細編みします。
この時2本の糸は4目分編み込まれています。
糸を編みくるむ目数は使用する糸の太さにもよりますが、4目以上あったほうがよく、最終目(編地の端)には編みくるまないようにしたほうがきれいに処理できます。
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編地をうら返し編みくるんだ2本の糸をカットします。
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そのまま続けて次の段を編んでいきます。
おもて・うらともきれいな編地になっています。
編みくるみながらの糸処理完了です。
かぎ針編み 正しい糸始末の仕方で素敵な作品に☆
今回はかぎ針編みの編地をきれいに仕上げるための平編み・輪編みの糸始末の仕方などを解説してきました。
くわえて細編み・長編みと分けて詳しく説明し、とじ針を使用しない糸処理の方法も紹介しました。
糸始末をきれいに仕上げたい時はぜひ参考にしてください。
これでどんな編み方をしてもきれいに糸始末ができますね!!
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