かぎ針編みで編めるのは長方形だけではありません。
円を編むこともできます。
そこで気になるのは、「編んだ円でどんな小物を作ることができるのか」という点ですよね。
それに円で編む場合に、編み方に法則があるのかどうかも気になります。
今回はかぎ針編みの円について詳しくご紹介します。
円で作る小物から編み方の法則、円が丸まるときの原因や対策についても解説しますので、かぎ針で円を作るときの参考にどうぞ。
かぎ針編みの円で作れるものは?
かぎ針で作る円にはいったいどんな使い道があるのか気になりますよね。
かぎ針編みの円で作れる小物をご紹介します。
コースター
かぎ針の円で簡単に作れるものがコースターです。
同じ編み方でも色使いを変えれば違う雰囲気のコースターに仕上がります。
初心者でも簡単に作れるのでおすすめです。
円座
コースターとほぼ同じ編み方で、毛糸の太さを変えるだけで簡単にイスなどに敷く円座ができあがります。
同じものを2枚編んで間にワタなどをつめ、クッションにすることもできます。
ポーチ
同じサイズの円を2枚用意し、つなぎ合わせてチャックを縫い付けるとポーチのできあがりです。
バッグ
大きなサイズの円を2枚組み合わせれば、バッグになります。
持ち手も好きな長さに編むことができますので、手提げバッグにも肩掛けバッグにもすることができます。
アクセサリー
好きな大きさで編んだ円を使って、ネックレスやイヤリング、ブレスレットなどを作ることができます。
編みぐるみ
円は増し目によってどんどん大きく作っていきますが、減らし目を繰り返すとどんどん小さくなっていきます。
そこで増し目と減らし目を組み合わせ、球体など立体を作れます。
つまり編みぐるみを作ることができるのです。
かぎ針編みの円の法則って?
同じ編み目を使って円を編む場合、中心から外側に向かって増し目をする必要があります。
増し目とは、同じ編み目に2つの編み目を入れることを指します。
通常、前段の編み目の頭1目に対して編み目は1目入れますが、増し目の場合は頭1目に対して2目編み入れることになります。
しかし適当に増し目を入れてもきれいな円にはなりません。多角形になってしまいます。
そこでなめらかな円を編むために、増し目を作る法則を知っておくと便利です。
たとえばこちらは細編みで編む円の編み図です。
まず1段目は細編み6目です。
2段目は立ちあがりの鎖目1目に続いて増し目を6回行います。
以降、立ちあがりの鎖目を各段の頭に編んでいきますが、細編みの場合は数えないので注意が必要です。
長編みや中長編みなど他の編み目の場合は立ちあがりの鎖目も1目に数えます。
次の3段目は細編みを1回、増し目を1回編んで6回繰り返します。
4段目は細編みを2回、増し目を1回編んで6回繰り返します。
5段目は細編みを3回、増し目を1回編んで6回繰り返します。
6段目は細編みを4回、増し目を1回編んで6回繰り返します。
7段目は細編みを5回、増し目を1回編んで6回繰り返します。
8段目は細編みを6回、増し目を1回編んで6回繰り返します。
つまり
(段数-2の細編み)+増し目=1セット
となることを覚えておけば、あとはその繰り返しとなります。
これは細編みだけではなく、長編みや中長編みも同じパターンです。
長編みの場合、編み目を「I」増し目を「V」と表現すると、次のようなパターンの編み目になります。
1段目=鎖目3目+(I×13目)
2段目=鎖目3目+I+(V×13目)
3段目=鎖目3目+V+(V+I)×13目
4段目=鎖目3目+V+(V+I+I)×13目
つまり
一段目に編んだ編み目の数×編んでいる段の数=編んでいる段の編み目数
という法則が成り立つのです。
かぎ針編みの円が丸まる時の原因と対策は?
かぎ針編みで円を編んでいくと、平面の作品であるのにもかかわらず丸まることがあります。
どうすればいいでしょうか。
原因を知って、対策を立てよう。
かぎ針編みの円が丸まる原因と対策について解説します。
編み目の数が足りない
円は中心から外周に向かって編み方に合わせて編み目の数を増やしていくことで編み地を作っていきます。
そのため編み目の数が足りないと多角形になってしまったり、円のふちが反り返って丸まってしまう原因となります。
たとえばこちらはどちらも同じ長編み3段の円です。
右側がおわんのように丸まっていますよね。
これは右側は2段目と3段目の編み数が同じになっているためです。
編み図に沿って円を編む場合は、自分が編んでいる円の編み目が編み図通りになっているのか数えて確認しましょう。
編み図なしで編んでいく場合は、かぎ針編みの円の法則に沿って編み目を調整すると円の丸まりを解消できます。
基本的には編み目の数を増やすと円が丸まらないようにできます。
たとえばスタートが6目なのに仕上がりが丸まってしまう場合、スタートを7目や8目に増やすと丸まらないようになります。
編み始めと編み終わりが間違っている
きれいな円にならず丸まってしまう原因の1つに、円の編み始めと編み終わりのつなぎ方がうまくいっていないという点が挙げられます。
一段ごとに立ちあがりの鎖目を編む場合、引き抜き編みを行う位置を間違えると、円の形がいびつになり丸まる原因にもなるのです。
どこが立ちあがりの鎖目かよく分からない場合は、次のような対策を立てましょう。
- あらかじめ鎖目を編んだときに段数マーカーを目印としてつけておく
- 一段編むごとに編み目の頭の数を数えて鎖目の位置を見つけるようにする
編み図に合わない糸を使っている
かぎ針に使用する糸には様々な種類があります。
アクリルや純毛など、素材によって毛糸の伸びやすさや張りが違います。
たとえばこちらは全て長編み3段で編んだ円ですが、ずいぶん大きさが違っています。
これは使用する毛糸の種類の違いによるものです。
編み図によっては使用する毛糸の特質に合わせて作られているものがあるため、編み図に合わない糸を使用すると円が丸まってしまうことがあります。
かぎ針編みに慣れてくると自分で法則に合わせて編み目の増減で調整できますが、初心者は編み図が指定する種類の毛糸をそろえて編んだ方がきれいに仕上げられます。
多少の円の歪みはスチームアイロンで解消できる
多少の歪みであれば、一旦水で濡らした後にピンで固定して乾燥させたり、スチームアイロンを当てることで改善することができます。
ただし先ほど紹介したような、編み目の数などに問題がある場合はスチームアイロンでは改善できません。
解いて編み直しましょう。
今回のまとめ
今回はかぎ針編みの円について詳しくご紹介しました。
円で作れるかぎ針の作品には次のようなものがあります。
- コースター
- 円座
- ポーチ
- バッグ
- アクセサリー
- 編みぐるみ
また円の編み方の法則についてもご紹介しました。
同じ編み目の円を編んでいくと、次のような法則で編んでいけます。
一段目に編んだ編み目の数×編んでいる段の数=編んでいる段の編み目数
その他にも、円が丸まるときの原因や対策についても解説しました。
円が丸まってしまう原因は3つあります。
- 編み目の数が足りない
- 編み始めと編み終わりが間違っている
- 編み図に合わない糸を使っている
円が丸まってしまう原因を知り、対策を立てるのに役立てて下さい。
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