この記事では、刺繍の基本ステッチのうちのひとつ「チェーンステッチ」について方法からコツを説明していきます。
チェーンステッチは、基本ステッチの中では少し難易度の高いステッチですが、マスターすると作品のレベルがアップすること間違いなしです!
柔らかい雰囲気を表現できるので、かわいらしい刺繍が好きなあなたにオススメです♪
あなたもチェーンステッチをマスターして、作品の幅を広げてみましょう。
刺繍でチェーンステッチとは?どういうもの?
刺繍ステッチの中でも、見た目も刺し方も特徴的なのがチェーンステッチです。
ここでは、チェーンステッチはどんなステッチか、どんな風合いに仕上がるのか、どんな表現で使えるのか等を解説していきます。
チェーンステッチは、基本ステッチの中でも特殊なステッチで、仕上がりがチェーン(鎖)のように見えるステッチです。
針目の長さで印象が大きく変わります。
針目を長くすればシャープな印象に、小さくすれば柔らかい印象になります。
上段が針目4mm程度、下段が針目2mm程度です。針目の長さだけでも印象が異なります。
チェーンステッチは刺繍作品の他に、こんなシーンでも活用されています!!
実は、ジーンズの裾上げ部分はチェーンステッチで縫われることが多いようです。
チェーンステッチ、いったいどんな特徴があるかというと、洗濯などによってこの輪っかがギュッと縮むことでデニムの生地を引っ張ります。
するとまるで餃子の皮のように生地が撚れを生み斜めにボコボコとうねります。
この立体的なうねり(撚れ)が擦れることでこんな感じに独特なアタリができるのです。
通常のシングルステッチでは決して出来ないこの独特なアタリこそがチェーンステッチのカッコ良さと言われます。
(以下略)
文章・画像引用:ONOMICHI DENIM PROJECT
チェーンステッチはどんな感じに表現できる?
チェーンステッチは、はっきりとした線というより、柔らかい雰囲気を表現したい時に使います。
チェーンステッチは、刺繍の様々な場面で登場します。
輪郭を刺したり、面を埋めたり、文字を刺したり、花の茎だったり。
使い勝手の良いステッチである反面、整えて刺すのが難しい!
引用:STITCH LAB.
強調したい部分へのステッチとしてではなく、全体の雰囲気を優しくしたい時に使います。
線部分・塗りつぶし部分の両方をチェーンステッチのみで表現することもできます。
こちらは、人気刺繍作家・樋口愉美子さんの作品です。
樋口さんの作品の多くにはチェーンステッチが使われていて、樋口愉美子作品=チェーンステッチといっても過言ではありません。
写真のように、どこか温かみのある雰囲気がチェーンステッチの特徴です。
線表現にも塗りつぶし表現にも使えるチェーンステッチは、少しコツが必要ですが是非覚えて欲しいステッチのうちの一つです♪
刺繍でチェーンステッチの縫い方は?どう縫うの?
チェーンステッチがどんな雰囲気に仕上がるかお分かりいただけましたか?
では、ここでは具体的にチェーンステッチの刺し方について説明していきます。
画像引用:nukumore
チェーンステッチをきれいに仕上げるには、チェーンの大きさをそろえる=針目をそろえることが一番大切です。
ひと針ひと針の針目の長さが変わると、チェーンの大きさも変わってきてしまいます。
そうすると、きれいな鎖状にはなりません。
チェーンステッチの応用で、ロゼット&チェーンステッチというステッチがあります。
かなり難易度は高いですが、かなりボリュームがでるステッチで太い線を表現したい時に使えます。
基本ステッチでは満足できないあなたは是非挑戦してみてください。
画像引用:戸塚刺しゅう協会
https://youtu.be/3SeqMyaephk
刺繍でチェーンステッチのコツは?ポイントを3つ紹介!
少し難しいチェーンステッチですが、きれいに刺せるようになれば他のステッチでは表現できない雰囲気を出すことができます。
きれいに仕上げるにはいくつか抑えておきたいポイントがあります。
ここでは、チェーンステッチをきれいに仕上げるコツを3つ紹介していきます。
絶対に引っ張りすぎない!
刺繍をしていると、ひと針ひと針をたるまないようにキュッと糸を引っ張りがちですが、チェーンステッチの場合にはそれは禁物です!!
チェーンステッチの場合、糸を引っ張りすぎるとチェーンが詰まってしまい、軽やかに仕上がりません。
しっかりとチェーンを見せるには、糸を引っ張る力は「強すぎず弱すぎず」です。
いきなり作品に取り掛かるのではなく、必ず練習布なので練習して、ステッチの力加減を自分のものにしてから本番に挑みましょう!
人気刺繍作家・annnasさんもチェーンステッチについて解説動画を出しています。
この動画の中では、「糸を引っ張る力は10の内8くらいの力で」と説明しています。
他にも針目そろえるコツについても解説しているので、是非ご覧ください♪
https://youtu.be/N4blfRt3vrE
針目はいつも同じ大きさに!
チェーンステッチをきれいに見せる一番のポイントといってもいいのが、針目の大きさをそろえることです。
でも、これって実は結構難しいことなんです。
ひと針目に刺した大きさを覚えておいて、常に同じ幅でステッチをしていかなくてはいけません。
針目の大きさを気にせず刺し進めていくと、だんだんステッチが大きくなっていってしまい、きれいなチェーン(鎖)になりません。
他のステッチと比べても、チェーンステッチの場合は時間をかけて針目の大きさに注意しながらじっくり刺し進めていく必要があります。
ただし、カーブの部分は針目を直線部分に比べて小さくしましょう。
大きい針目だとなめらかな曲線は表現できません。
写真引用:脱!刺繍屋
写真のように、常にチェーンの大きさがそろっているととてもきれいですね☆☆☆
糸の本数が多い時は針目を大きく!
チェーンステッチの魅力はチェーン状につながった表情にあります。
糸の本数が多いのに、1本どりの時と同じような針目にしてしまうと、せっかくのチェーンが詰まってしまい、きれいに見えません。
糸の本数が多くなればなるほど、針目を大きくしてチェーンがきれいにみえるようにしましょう。
写真引用:STITCH LAB.
力加減と同様、糸の本数と針目の大きさのバランスが、チェーン(鎖)を綺麗に見せる時にとても大切になります。
今回のまとめ
今回は、刺繍の基本ステッチのうちのひとつ「チェーンステッチ」について方法からコツを説明してきました。
チェーンステッチはきれいに刺せるようになるまで練習が必要なステッチです。
力加減などの感覚をしっかりと手で覚えてから作品にチャレンジしましょう。
また、糸の本数によっても表情が変わります。
作品によって上手に使い分けてみましょう。
きれいに仕上がるまで時間がかかりますが、出来上がった作品は他のステッチにはないおしゃれな雰囲気になります。
難しいけど表現の幅を広げるためには抑えておきたいチェーンステッチ、是非あなたもマスターしてください♪
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