ここでは、刺繍ミシンのデータとはどんなものなのかについてや、無料のデータについて、ミシン本体への取り込み方法についてを詳しく説明していきます。
ミシン刺繍って仕上がりもきれいですし、とても魅力的ですよね。
でも機械やパソコンの操作が苦手な場合は、ちゃんと使いこなせるか心配かもしれません。
刺繍ミシンの購入に踏み切れないあなた!!刺繍ミシンのデータ取り扱いは意外とシンプルで簡単です!!
刺繍ミシンを持っているあなたも、買うことを迷っているあなたも、ぜひ参考にしてください。
刺繍ミシンのデータって?どういうものなの?
刺繍ミシンを楽しむ時に、切っても切り離せないものが「刺繍デザインデータ」です。
手刺繍とは違って、器用不器用関係なしにステキな刺繍ができるのは、この刺繍デザインデータのおかげなんです!
ここでは、刺繍ミシンのデザインデータの種類について説明していきます。
刺繍デザインデータとはどんなもの?拡張子は?
簡単に言うと、刺繍デザインデータとはイラストなどをミシンに伝えるためにデータ化したものです。
イラストなどの面(塗りつぶし)で構成されている一つのデータが、色ごとに分解され、刺繍ミシンが読み取れる形に変換され、適した形となっています。
刺繍ミシンやデータ編集ソフトは様々なメーカーが製造しているため、それぞれに対応したデータ形式があります。
それぞれの会社が使っているデータ形式は様々なので、全てのメーカーのミシンに対応するデータというものはありません。
使う刺繍ミシンによってデータの種類が変わるので、必要に応じて「データ変換ソフト」を使わなくてはいけません。
画像編集ソフトなどで作ったオリジナルデータも変換ソフトで使うミシンに合わせたデータ形式にする必要があります。
無料のデータ変換ソフトもありますので、ミシン刺繍を極めたい場合はダウンロードしてみましょう!
- Embird(ユーザー登録不要・無料)
- pulse AMBASSADOR(ユーザー登録必要・無料)
基本的にはデータ変換ソフトで自動変換できますが、データ種類によっては完全に変換することは難しく、編集ソフトなどで手直しする必要がある場合もあります。
実際ミシンに取り込む前に、パソコン画面上で必ず確認しましょう!
では、ここで刺繍データを扱う上でよく見る拡張子を紹介しましょう♪
拡張子
ファイル名の末尾の「.」(ピリオド)に続く文字の部分で、ファイルの種類を表す。拡張子は、ユーザーが自由に付けることもできるが、アプリケーションで作成したファイルなどは通常、自動的に付けられる。OSは、ファイルに付けられた拡張子によって、どのアプリケーションでファイルを開くかを判断する。
引用:コトバンク
- .pen : brotherが運営するHeart Stitches(刺繍データダウンロードサービス)からダウンロードしたデータ
- .pes : brother刺繍ミシンに対応したデータ
- .art : ベルニナのデータ作成ソフトdesignerで作成したデータ
- .jef : JANOME刺繍ミシンに対応したデータ
- .sew : JANOME刺繍ミシンに対応したデータ
- .dst : タジマ刺繍ミシンに対応したデータ → brother刺繍データ作成ソフト「刺しゅうPRO」での編集可能
- .eof : 無料データ変換ソフトEmbirdで変換したデータ
- .ecf : 無料データ変換ソフトEmbirdで変換したクロスステッチ用データ
ここまでは刺繍データ専用の拡張子ですが、それ以外にも刺繍データを扱う上で知って置くべき拡張子があります。
それが、「画像形式フォーマット」と呼ばれている拡張子です。
- .ecf
- .eof
- .bmp
- .gif
- .jpg
- .png
- .tif
これらの拡張子は、写真やイラストなどの画像データに付いていて、Adobe Illustratorなどを代表する画像作成ソフトでもよく使います。
それぞれの画像形式拡張子には特徴がありますが、刺繍データにはほとんど関係ありません!!
興味がある場合は下記の記事を読んでください♪
画像形式拡張子がついたデータはそのままでは刺繍データとしては使えません。
データ変換ソフトを使って、使う刺繍ミシンに合わせたデータ形式に変換する必要があります。
刺繍デザインデータの種類は?
刺繍デザインデータにもいくつか種類があります。
- 刺繍ミシンに内蔵されているデザインデータ
- 別売ソフトから読み込むデザインデータ
- Webサイトからダウンロードするデザインデータ
- 画像編集ソフトなどで自分で作るオリジナルデザインデータ
そのデザインデータの種類によって、扱い方や取り込み方が変わってきます。
では、それぞれ説明していきましょう♪
刺繍ミシンに内蔵されているデータとは?
比較的新しい刺繍ミシンには、最初から刺繍模様のデータが内蔵されています。
メーカーや機種によってその数は色々ですが、数十種類ものデザインデータが内蔵されている物がほとんどです。
例えば、刺繍ミシンの中でも人気が高いbrotherのparieには、105種類もの刺繍デザインデータが内蔵されています。
刺しゅう作家atsumiさんデザインのデータを内蔵!
- 刺しゅう作家『atsumi』さんがデザインした刺しゅうデータが25模様内蔵!
- まるで手で縫ったような風合いの刺しゅうが誰でも簡単につくれます。
引用:brother
作家さんとのコラボデザインの他にも、80種類ものデザインが内蔵されています。
brotherに限らず、他のメーカーもかなりのデザイン数を内蔵しています。
内蔵されているデータだけでも、かなり色々使えますよ♪
ただしメーカーが著作権を持っているので、販売目的のものには刺繍できません!
メルカリなどに出品する場合には注意してください!!
Webサイトからダウンロードするデータとは?
brotherを始め、刺繍ミシンのデータを購入・ダウンロードできるサイトがいくつもあります。
一番の特徴は、刺しゅうカードなどと違って好きなデザインだけを一つからでも購入できることです。
刺しゅうカードなどはたくさんのデータがパックになっています。
その分値段も高いのが難点ですよね。
それに比べてダウンロードサービスを利用すれば、刺繍を入れたい物にぴったりのデザインだけを買えばいいのです。
値段も百円単位なので、お財布にもとても優しいです~♪
国内外含めると無数のダウンロードサービスがありますが、比較的初心者でも分かりやすいミシンメーカーが運営しているサイトを紹介します。
ダウンロードする際は、使う刺繍ミシンに対応しているデータか確認しましょう!
確認するポイントは「拡張子」です!!
せっかくダウンロードしても使えなければ意味がありません。
使うミシンと同じメーカーのサイトからだと使えないということは少ないですが、その他のサイトからダウンロードする場合は、必ずデータの形式を確認してからにしましょう。
ミシンメーカー以外にも、ミシン販売店や個人が運営しているダウンロードサービスがたくさんあります。
無料・有料、会員登録の有無など特徴が色々あります。
別売ソフトから読み込むデータとは?
最近では刺繍デザインデータはWebサイトよりダウンロードすることが主流になってきていますが、インターネットは苦手な場合でもデザインを追加する方法があります。
対応機種は限られてきますが、専用USBメモリを購入することで、刺繍デザインを追加することができます。
ただし、メーカー専用の追加メモリとなるため、使う刺繍ミシンと同じメーカーの物でないと使えません。
この追加メモリは編集はできないので、コピーしたりデータ形式を変えることはできません。
各メーカー、刺しゅうカードからダウンロードサービスへと移行してきているので、新品では品揃えが減っていています。
この刺しゅうカード、中古品なら色々な種類が販売されてるよ。
でも、使えるミシンは限られてるから注意しよう!
刺しゅうカードが使えるのは、brotherとJUKI製の刺繍ミシン(一部)のみです。
そうなんです!
刺しゅうカードは現在、brotherとJUKIしか製造販売していません。
つまり、そのbrotherとJUKIの刺繍ミシンでしか使えないということなんです。
でも、可愛いデザインが豊富なので、好きなデザインテイストの刺しゅうカードがあればオススメです♪
使う刺繍ミシンが対応していれば一度使ってみてはいかがでしょうか?
自分で作るオリジナルデータとは?
ここまでは既成のデータについて説明してきましたが、思ったようなデータが見つからない場合には、ぜひオリジナルデータを作ってみましょう♪
イラストデータを作るって、なんだか難しそうに感じますよね。
でも、フリーソフトでも十分オリジナルデータが手軽に作れちゃうんです!!
自宅にパソコンがない、パソコン操作に自信がない、そんな場合には有料でオリジナル刺繍データを作ってくれるサービスもあります。
自分でオリジナルデータを作成する場合に必要となるのが次の3つの機能を持つソフトです。
- 画像を編集するためのソフト(=エディター)
- 文字を入力するためのソフト
- 画像データを刺繍ミシン用の形式に変換するソフト(=デジタイザー)
Adobe IllustratorやPhotoshopなどの画像編集ソフトは、①デジタイザーと②文字入力の機能を果たしてくれます。
でも高価なソフトなので、よほど使いこなせる人でないと持っていませんよね。
そこで便利なのが、フリーのソフトです!!!
その代表格がInkscape(インクスケープ)です。
Inkscapeは、無料でダウンロードできるドローイングソフトで、有料の画像編集ソフトと同様にイラストを書いたり文字を入れることができます。
このソフトをインストールすれば、①デジタイザーと②文字入力、なんと③デジタイザーまでができるようになります。
もちろん有料ソフトを使って本格的にオリジナルデータ作りにチャレンジしてもいいですが、その前に無料ソフトでデータ作りの練習をしてみることをオススメします♪
詳しい用語の説明や方法については他の記事でも説明していますので、ぜひご覧ください⭐︎
ミシンの刺繍データで無料は?どんなものがある?
自分で作るデザインデータやミシンに内蔵されているデータ以外は、形式は色々あるにせよ有料のものがほとんどです。
でも、できるだけお金をかけずにミシン刺繍を楽しみたいですよね。
そんな時は無料データをうまく活用してみましょう!
ここでは、無料のデータダウンロードサービスをいくつか紹介してきます。
自分では作るのが大変な刺繍データですが、無料のものをうまく取り入れて楽しんでくださいね♪
GO!GO!刺繍ライフ(brother刺繍ミシンのみ対応)
EMBROIDREY Library(英語のみ)
Embroidery Designs.com(英語のみ・期間限定で無料データあり)
これらのサイトは無料データがダウンロードできるサイトのうちのほんの一部です。
他にも、個人ブログで無料データがダウロードできたりもします。
海外サイトには日本のサイトとは雰囲気の違ったデザインデータがたくさんあります。
インターネットで探す場合には「embroidery_design_free」などと検索してみましょう♪
ミシンのデータの取り込みは?どうやるの?
刺繍のデザインデータには色々種類があるのは分かりましたか?
では、ダウンロードしたりサイト上で購入したデータはどのように刺繍ミシンに取り込めばよいのでしょうか?
ここでは、各メーカーごとにデータの取り込み方を紹介します。
ミシンへ取り込むためにUSBメモリへデザインデータを入れる方法も説明しますので、パソコン操作が苦手なあなたも物怖じしないでどんどんお気に入りの刺繍のデータを見つけましょう!
あなたの刺繍ミシンにはUSB差し込み口がある?
これから各メーカーごとにデータの取り込み方を紹介していきますが、まず把握しておいてほしいことがあります。
あなたの使う刺繍ミシンにはUSB差し込み口が付いているかを確認してください。
それによってデータの取り込み方が変わってきます。
USB差し込み口が付いていない機種であれば、データを取り込むために専用ソフトを購入する必要がでてしまいます。
メーカーによってデータ取り込み方に多少の違いはありますが、まずこのポイントを確認してからデータを集めていきましょう♪
では、メーカーごとにデータの取り込み方を紹介します。
brother刺繍ミシン
- USBメモリーにパソコン上でデータを保管してミシンに差し込みます。
- USB差し込み口がない場合は、「刺しゅうPRO」もしくは「HeartStitches DL」というソフトを使い、ソフト専用のメモリーカードにデータを書き込み、そのカードをミシンに差し込みます。
JANOME刺繍ミシン
- 市販のUSBメモリーもしくはジャノメマイカードにパソコン上でデータを保管して、ミシン本体の差し込み口に差し込みます。
ジャノメマイカードは刺しゅうデータを取り込むためのジャノメオリジナルCF(コンパクトフラッシュ)カードです。
引用:刺しゅうのひきだし
SINGER刺繍ミシン
- 刺しゅう機に付属している専用USBメモリにパソコン上でデータを保管し、ミシン本体に差し込みます。
このように、メーカーによって専用メモリが必要だったりしますが、手順はほとんど同じです。
どうしてもメモリにデータを入れるのにパソコン操作が伴いますが、難しい作業ではないので安心してください!
USBメモリにデータを入れる方法は?WindowsとMacの違いは?
ここで念のため、USBメモリにダウンロードしたり自分で作ったデータを入れる方法を説明しておきます。
WindowsとMacでも方法が違いますので、おさらいしておきましょう♪
- 起動したパソコンにUSBメモリを差し込みます。
- USBメモリが認識された後、[コンピュータ(マイコンピュータ)] → [リムーバブルディスク]を開いて、差し込んだUSBメモリのフォルダーが出ているかを確認します。
- USBメモリのフォルダーをクリックします。
- コピーしたい刺しゅうデータをドラッグして[リムーバブルディスク(USBメモリ)]にコピーします。ドラッグが難しければ、右クリックして、フォルダーをコピー&ペーストします。
- コピーが終了したら、USBメモリをパソコンから取り外します。
- 起動したパソコンにUSBメモリを差し込みます。
- USBメモリが認識されたら、デスクトップ上にUSBメモリのフォルダーが表示されます。
- 表示されない場合は[Finder] を開くとその中にUSBメモリのフォルダーが表示されます。
- コピーしたい刺しゅうデータをわかりやすいところに置いておきます。
- 刺しゅうデータをドラッグして、USBメモリーのフォルダー上にコピーします。ドラッグが難しければ、「controlキー」+「スクロールパッド(もしくはマウス)」を押して、フォルダーをコピー&ペーストします。
- コピーが終了したら、USBメモリをパソコンから取り外します。
一度分かればなんてことのない作業です。
これをマスターして、どんどん新しいデータを集めてミシン刺繍を楽しんでください。
今回のまとめ
今回は、刺繍ミシンのデータとはどんなものなのかについてや、無料のデータについて、ミシン本体への取り込み方法についてを詳しく説明してきました。
データと一口に言ってもその種類はいくつもあって、あなたが使う刺繍ミシンに対応しているかをきちんと見極められるようにならないといけません。
いくらステキな刺繍データが見つかっても使えなかったら悲しいですよね…。
全てをすぐに理解することは難しいので、まずはどの形のデータが使えるのかということだけを把握してみましょう。
それさえわかれば、どんどん新しい刺繍データを使いこなすことができるはずです!!
あなたもステキな刺繍データを見つけて楽しんでみてくださいね♪
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