かぎ針編みの編み図を見ていると、知っている編み目記号と同じようでどこか違う編み目記号を目にすることもあります。
「似ているようで違うけど、一体どんな編み方なのか分からない」とお悩みではありませんか。
今回は、かぎ針編みの円を編む上で知っておきたい増し目や減らし目についてご紹介します。
増し目と減らし目が分かると、円や立体のほかにも様々な模様が編めるようになります。
また見た目がきれいに仕上がる糸始末の方法についても解説します。
かぎ針で円を編むときの参考にして下さい。
Contents
かぎ針編みで円の増し目はどうするの?

「増し目」とは、1つの目に対して編み目を2回入れることを指します。
円を編む場合、中心から外側に向けて編んでいきます。
このとき中心よりも外側の方が編み目の数を増やしていかなければ、面積が広がっていかないのできれいな平面の円になりません。
円が丸まってしまうことになります。
そこで増し目が必要になります。
円が丸まってしまう原因についてくわしくはこちらを参考にご覧下さい。
また立体の作品を編む場合も、増し目を入れることでカーブを作ることができます。
円の増し目の作り方についてくわしくご紹介します。
細編みで作る円の増し目
細編みの増し目の編み目記号はこちらです。

「細編みを2目編み入れる」と呼びます。
それでは細編みの増し目の編み方について解説します。
1.前段の編み目の頭にかぎ針を差し込む

2.かぎ針に毛糸をひっかけ、鎖1目分だけ引き出す

↓
鎖目1目分の長さの毛糸を引き出す

3.もう一度かぎ針に毛糸を引っかけ、一気に引き抜く

4.細編み1目ができたところ

5.もう一度同じ編み目にかぎ針を差し込み、毛糸を引き出す

↓
毛糸を引き出す

6.かぎ針で毛糸を引き出し、一気に引き抜く

7.細編みの増し目ができたところ

長編みで作る円の増し目
長編みの増し目の編み目記号はこちらです。

「長編み2目編み入れる」と呼びます。
それでは長編みで作る円の増し目の編み方を解説します。
1.かぎ針に毛糸をひっかけ、前段の編み目の頭にかぎ針を差し込む

↓
前の段の頭にかぎ針を差し込む

2.かぎ針に毛糸をひっかけ、鎖3目分だけ引き出す

3.もう一度かぎ針を引っかけ、毛糸2本分引き抜く

↓
かぎ針にかかっている毛糸2本分のループを引きぬく

4.かぎ針に毛糸を引っかけ、毛糸二本分引き抜く

5.長編みが1目編めたところ

6.同じ編み目にもう一度、毛糸を引っかけたかぎ針を差し込む

7.かぎ針に毛糸をひっかけたら毛糸を引き出す

8.かぎ針に毛糸を引っかけ、毛糸2本分のループからかぎ針を引き抜く

9.かぎ針に毛糸をひっかけ、かぎ針にかかっているループを一気に引き抜く

↓
毛糸を引き抜く

6.長編みの増し目が完成したところ

同じ編み目に2目分の長編みが編み込まれています
カーブや模様を作るときによく使われる編み方なんだよ。
同じように、同じ編み目に3目入れると「3目編み入れる」という編み方になります。
かぎ針編みで円の減らし目はどうするの?

「減らし目」とは2目の編み目を一度に編むことを指します。
減らし目を入れると、徐々に面積がせまくなっていきます。
編みぐるみや帽子など、球体や円錐に近い立体を編む場合に必要になる編み方です。
また鎖編みと組み合わせると編み地に隙間ができますので、模様編みをつくる時にも役立ちます。
細編みで作る円の減らし目
細編みの減らし目の編み目記号はこちらです。

「細編み2目一度」と呼びます。
それでは細編みで作る円の減らし目の編み方を解説します。
1.前段の編み目の頭にかぎ針を差し込む

2.かぎ針に毛糸をひっかけ、鎖1目分だけ引き出す

3.隣の前段の編み目の頭にかぎ針を差し込み、かぎ針に毛糸をひっかけたら鎖目1目分毛糸を引き出す

↓
毛糸を引き出す

4.この時点で未完成の状態の細編みが2目編めています

5.かぎ針に毛糸をひっかけ、かぎ針にかかっている3本のループを一気に引き抜く

長編みで作る円の減らし目
長編みの減らし目の編み目記号はこちらです。

「長編み2目一度」と呼びます。
それでは長編みで作る円の減らし目の編み方を解説します。
1.かぎ針に毛糸をひっかけ、前段の編み目の頭に差し込む

↓
前の段の頭にかぎ針を差し込む

2.かぎ針に毛糸をひっかけ、鎖3目分だけ引き出す

3.かぎ針に毛糸をひっかけ、かぎ針にかかっているループ2本分を引き抜く

↓
引き抜く

4.未完成の長編みが1目編めました

5.かぎ針に毛糸をひっかけ隣の前段の編み目の頭にかぎ針を差し込み、かぎ針に毛糸をひっかけたら鎖目3目分毛糸を引き出す

↓
毛糸を鎖目3目分引き出す

6.かぎ針に毛糸をひっかけ、かぎ針にかかっているループ2本分を引き抜く

7.この時点で未完成の状態の長編みが2目編めています

8.かぎ針に毛糸をひっかけ、かぎ針にかかっている3本のループを一気に引き抜く

↓
全てのループを引き抜く

6.長編みの減らし目が完成したところ

未完成の編み目を作って、最後に一気に引き抜くから注意が必要だよ。
同様に未完成の編み目を3目作ってから最後に引き抜く編み方を、「3目一度」と呼びます。
かぎ針で円の糸始末の仕方とは?

かぎ針で円を編んだら、最後に糸始末を行います。
最後の糸端の始末が全体の見た目に影響を与えるので、ポイントをおさえておきましょう。
かぎ針で円の糸始末を行う方法
1.かぎ針からとじ針にもちかえる

↓
10㎝ほどで余分な毛糸をカット

2.毛糸の端をとじ針に通す

3.最後に編んだ編み目にとじ針を通し、毛糸を引っ張り裏側に糸を出す

↓
毛糸を引っ張る

糸を引っ張りすぎると編み終わりが凹んだように見えてしまうので、自然に締まるように力加減を行って下さい。
裏にひっくり返す

4.裏の編み目を3~4㎝ほど拾ってとじ針を通す

5.糸を引き出す

6.余分な毛糸をカットする

7.円の始まりの糸は市も同様に始末する
糸端をとじ針に通し、裏面の編み目をすくっていく

↓
余分な毛糸をカットする

円の糸始末について分かりやすく動画でまとめてありますので、こちらも参考にご覧下さい。
クロバークロッシェ編 基本の編み方 編み終わりの糸の始末_円編み
投稿者:cloverTV1
再生時間:1:09
参考URL:編み終わりの糸始末について詳しい動画はこちら
円以外の他のかぎ針編みの糸始末の方法について、くわしくはこちらを参考にご覧下さい。
参考URL:「かぎ針の編み終わりって?最後の段は?巻きかがりの始末についても
」の記事はこちら
今回のまとめ
今回は、かぎ針編みの円を編む上で知っておきたい増し目や減らし目についてご紹介しました。
「増し目」とは、1つの目に対して編み目を2回入れることを指します。
「減らし目」とは2目の編み目を一度に編むことを指します。
また見た目がきれいに仕上がる糸始末の方法についても解説しました。
表側からは見えないように裏側に糸端を巻き込むと見た目がきれいです。
かぎ針で円を編むときの参考にして下さい。