この記事では、刺繍アートについてや特徴的な世界の刺繍作品について、その他、刺繍作家・清川あさみのプロフィールや作品について紹介していきます。
美しい刺繍はフレームに入れるだけで立派な芸術作品ですが、実は刺繍をさらに発展させた「刺繍アート」という芸術ジャンルがあります。
あまり馴染みがないかもしれませんが、一度見ればその魅力にはまってしまいます!
あなたも刺繍アートの世界を覗いてみましょう♪
刺繍アートって?どういうものなの?
写真引用:.ILOBOYOU
色糸を刺していき絵柄を完成させる刺繍は、それだけで芸術として成り立ちます。
ここでは、一般的に想像できる刺繍ではなく、ちょっと変わった刺繍アート作品を紹介していきます。
「刺繍アート」の定義付けは難しく、どこからどこまでを指すかということは明確になっていません。
あなたが小物に刺した小さなモチーフも、立派な「刺繍アート」です。
世界中で人気のアートジャンルであることは間違いありません!
伝統的な刺繍技術に、それぞれ作家さんによって得意な技術をプラスしてアートとして発表しています。
立体作品と刺繍のコラボが魅力的な作品
(Mister Finch 作)
この作品は、ぬいぐるみに美しい花の刺繍が施されている作品です。
作家のFinch氏はイギリスの男性アーティストで、その作品のほとんどはこのスタイルで作られています。
淡い優しい色使いが特徴です。
立体的なものに刺繍をすると、独特な世界観が生まれます。
鮮やかな色合いと抽象的な絵柄は一度見たら忘れない作品
(岩崎 崇 作)
写真引用:岩崎崇オフィシャルサイト
力強い色合いで構成されている抽象的なモチーフで、一度見たら頭から離れないようなインパクトがあります。
花や動物など、はっきりとしたイメージのある図案もいいですが、その時の感じている気持ちのままに、図案を考えてみるのもいいですね!
抽象的なモチーフは、色合いを変えるだけで作風がガラリと変わります。
思うままに絵を描いて刺繍で表現してみよう。
刺繍枠の中には収まりきらない!迫力満点の作品
(Ana Teresa Barboza 作)
写真引用:.ILOBOYOU
刺繍枠や布地からこちらへ迫ってくるような力強さを感じる作品です。
フレームや布地のサイズに囚われずに、表現したいものをそのまま表現する事も大切です。
常識に縛られず、感じたまま刺繍をする!そんな作家の強いアーティスト魂を感じます。
その作品はまるで絵や写真そのもの!写実的な作品
(CAYCE ZAVAGLIA 作)
元々は絵描きで、16年前から刺繍アートを始めたチリ人の女性アーティストの作品です。
さすが絵描きということもあり、その作品はまるで写実的な絵画のようです。
モデルの微妙な表情までも刺繍糸で表現されていて、とにかくすごい!の一言に尽きます。
写実的な刺繍は難易度高めですが、仕上がった時の感動はhです!
写真と刺繍の融合がポップで可愛い印象の作品
(Inge Jacobsen 作)
写真の上から刺繍を刺している作品です。
他にも雑誌の表紙に刺繍を刺したりなど、ポップで可愛らしい作風が特徴です。
写真と刺繍が融合した作品は、世界で色々なアーティストが作っています。
レトロな印象のクロスステッチですが、モチーフによってはポップな印象になります。
刺繍アートの清川あさみって?プロフィール紹介!
写真引用:Amazon
ここまでは、印象的ないくつかの作品について紹介しましたが、最近、日本人刺繍アーティストの中でも特に注目されているのが清川あさみさんです。
ここでは、刺繍アーティスト・清川あさみさんのプロフィールについて紹介します。
淡路島生まれ。
2001年に初個展。
2003年より写真に刺繍を施す手法を用いた作品制作を開始。
水戸芸術館や東京・表参道ヒルズでの個展など、展覧会を全国で多数開催。
代表作に「美女採集」「Complex」シリーズ、絵本『銀河鉄道の夜』など。
引用:TABI LABO 理性と本能、その矛盾が生み出すもの。清川あさみ×中野信子 対談インタビューより
清川あさみさんは、写真や糸を使った作品のアーティストです。
その活動は刺繍や絵画などの製作に限らず、広告デザインや空間プロデュース、絵本作家など多岐に渡っています。
なんと、過去には雑誌モデルとしても活躍していらっしゃいました。
清川さんの刺繍作品の特徴は、写真に刺繍を施すことです。
人物写真に刺繍糸だけではなく、ビーズや羽など様々な材料を刺していきます。
清川さんがあるインタビューでこんなことをおっしゃっています。
日常の中で感じる、ちょっとした「ズレ」みたいなものがわたしの一番の制作の根源になっていて。それが作品のヒントになるし、コンセプトでもあります。普通に生活をしている中で、自分とは違う環境で違う生き方をしている人たちに触れることによって、社会に対しての疑問とか「ゆがみ」みたいなものがいつも必ず生まれてくるんです。”
(中略)
つねに誰かに対して、自分が持っている情報をアップグレードしていくっていう感じ。例えば「この人の手がきれいだな」と思ったら手の美しさだけに惹かれているわけだけど、今度は「この手に何かがついていたらもっといいかな?」と思い始めて、またイマジネーションを膨らませていく。そのストックがファンタジーにつながっていって、そのファンタジー性にみんなが癒やされているのかなって思うんです。
引用:TABI LABO 理性と本能、その矛盾が生み出すもの。清川あさみ×中野信子 対談インタビューより
日常のちょっとした出来事や見た人や物からインスピレーションを受けて、数々の作品を世に生み出しています。
清川さんの作品を見ていると、「親近感」みたいなものは湧いてきませんが…
清川さんの作品が生まれるきっかけを知ると、皆さんの刺繍作品に対するヒントになりませんか?
写真に刺繍 清川あさみ!アート作品紹介!
プロフィールもとても華やかな清川あさみさんですが、作品ととても派手やかで色彩豊かです。
ここでは、作品のいくつかを紹介していきます。
暗いベースにキラキラとしたビーズ刺繍が印象的な作品
銀河鉄道の夜
写真・文章引用:Amazon
宮沢賢治の名作「銀河鉄道の夜」を清川さんが刺繍で表現しました。
子供向け絵本として出版されましたが、刺繍ファンの大人にも大人気の作品です。
黒地にスパンコールやビーズをあしらった刺繍がとても映えて、美しい作品ですね。
布地を何層にも重ね立体感を出した作品
幸せな王子
時代を超えて読み継がれる、オスカー・ワイルドの童話『The Happy Prince』(1888年作)が、溢れる才能で幅広い活躍を見せるアーティスト・清川あさみのテキスタイルにより、新たな絵本となって生まれ変わりました。
布やレース、糸やビーズなどが緻密に縫い込まれた煌めく世界で、物語りからすくい上げた20ものシーンを表現しています。
写真・文章引用:Amazon
端切れ布を何層にも重ねて、その上から刺された刺繍は立体感のある優しい落ち着いた印象です。
清川さんの多くの作品は濃い色調のものが多いですが、こちらの作品は物語の雰囲気に合わせた柔らかい色調になっています。
何層にも重なった仕上がりはパッチワークのような印象もあり、立体感を表現するいいテクニックですね!
写真と刺繍のコラボレーションを実現した作品
Instagramより
これこそ清川あさみ!といった作品です。
女性の写真の上からビーズ刺繍などを施すのが、清川作品の定番のうちの一つです。
過去に発表された「美女採集」という作品集の中でこんなことをおっしゃっています。
私の仕事は、奥のほうにある美しさを浮かびあがらせ、採集し続けること。
引用:「美女採集」帯コメントより
写真だけでは表現できない女性の美しさや、力強さをうまく表現していますね!
可愛いものが好きな人なら感動間違い無しの作品
写真引用:東京ディズニーリゾートブログ
「イマジニング・ザ・マジック」プロジェクトの一環として、ディズニーキャラクターと清川あさみがコラボレーションした作品です。
シンデレラの世界観と、清川作品の個性がうまく溶け合っていて、全く違和感を感じさせません。
肖像権や著作権の関係で販売は絶対NGですが、個人的に楽しむだけなら、好きなプリンセスの写真や絵に刺繍してみるのもいいですね。
今回のまとめ
今回は、刺繍アートとは何かについてや、世界の特徴的な刺繍作品について、日本を代表する刺繍作家・清川あさみのプロフィールや作品について紹介してきました。
世界には想像を絶する刺繍のアート作品がたくさんあります。
今回紹介したのはそのほんの一部です。
刺繍アートの作品ひとつひとつに、参考になるヒントが必ずあります。
そして、今回ご紹介した清川あさみさんは数多くの書籍や商品ポスターをデザインしています。
作品を目にする機会も多いと思いますので、是非みなさんも真似できそうなテクニックを探してみてください!
コメントを投稿するにはログインしてください。